今2回目が咲き始めた。秋の澄み切った空気に良く通る香りのデザインである。立ちが良く、桃のフルーティに支えられ後から押し上げる匂いは花の生命線的香料の技。秋も地味ではあるが春や夏の花と似た香りを出していることに驚く。白洲正子氏の母上が香三昧、しかも伽羅の香木を焚きそれにいつも包まれていたという。が、煙はかなり重いと思うが一等の宝石位の最高級の伽羅に関しては余程違うのであろう。西方浄土から仏が良い匂いを立ち昇らせながら死者を迎えにくる匂いと似ていたのであろうか。